■ 構成
   Image-Guidance System
     X線画像撮影システム
   @X線管球
   Aフラットパネルディテクター

     放射線ビーム照射システム
   B6MV リニアック
   Cコリメーター
   Dマニピュレーター(ロボットアーム)
   E治療台

【病変追尾システム】
Target Locating System (TLS)
【サイバーナイフの歴史】
金属フレームによる固定をしなくても治療できるようになったのはこの技術によります。

天井に45度の角度で設置された診断用のX線カメラ(X線管球@)と床に2つのフラットパネルディテクターAが互いに直交するように配置され、頭蓋骨と病巣の位置を確認するための画像を撮影します(追尾の眼の役割)。
システムコンピューターがこのリアルタイム画像とあらかじめCTから再構成しておいた画像(DRRs: Digitally Reconstructed Radiographs)とを瞬時に照合して正確な位置からの移動距離と角度を計算します(Image-Guidance System)。
この解析データに従ってロボットアームが病巣を追うように移動して位置を補正し、計画通りの放射線ビームを正確に病巣へ照射します。

サイバーナイフは米国スタンフォード大学のジョン・アドラー教授によって開発されたものです。
1992年にベンチャー企業として米国カリフォルニア州のシリコンバレーにAccuray社を起業。
1994年に一号機が完成し、スタンフォード大学など米国5施設にて臨床実験が行われ、その優れた治療成績が発表されました。
1997年日本にも導入され、2004年には全ての機種がバージョンアップされた最新鋭のサイバーナイフUとして稼働しています。
このシステムには巡航ミサイルTomahawkに使われた誘導システムが利用されているのです

これまでの誘導システムは、水上で発射されたミサイルにはINS(慣性航法装置)を、陸上から発射されたミサイルには地形等高線照合(TERCOM: Terrain Contour Matching)システムが使われ、電波高度計から得た高度情報を、事前に入力されたレーダー地図と照合しつつ計画された飛行経路に沿ってミサイルを誘導していました。しかしこのシステムの精度は約80m程度であったため、目標に正確に命中させるには、さらに精度の高い誘導システムが必要とされていました。
そこで終端誘導として、つまり目標間近の最終段階にはより精度の高い正確な誘導システムであるデジタル式情景照合装置(DSMAC: Digital Scene-Matching Area Correlation)が使われています。このシステムは電子光学センサーにより地上をスキャンし、事前に登録されたデジタル情景データとを比較しながら進路を修正するというもので最終的な命中精度は約10mとなり正確性が飛躍的に進歩しました。
このテクノロジーをサイバーナイフはImage-Guidance Systemとして応用しているのです。



センター長の山下医師と
ジョン・アドラー教授

サンフランシスコ
サニーヴェールにて

   
    

Virtual Movement Real Movement
 
サイバーナイフの動作をアニメーションで見ることができます。一部は海外仕様(ベットの自動移動)になっているため実際とは異なるところがあります。
<animationはAccuray社制作のものです>
        東京サイバーナイフセンターのロボットが動いているところです。


東京サイバーナイフセンターのパンフレットをダウンロード  
「2007病院の実力。」(読売新聞社) 掲載記事をダウンロード
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